ぷれなのこと

伯父さんの葬儀で見た白い煙と彩雲

2020年11月4日

和歌山県日高郡の朝焼け

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昨日は伯父さんの告別式でした。

7年前の法事で会ったのが、最後。

交わした言葉も、どんな口調だったかも覚えていません。

けれど祭壇で笑う伯父さんの写真を見つめながら思い出そうとすると、笑顔ばかりが浮かんできます。

家族やお孫さんが悲しみにくれて、大声で泣く姿に胸がしめつけられ、私も涙がとまりませんでした。

みんながすすり泣くなか、ひ孫の女の子がお母さんに抱かれながら「大丈夫!大丈夫!」と笑顔で周りを励ましています。

そうだわ。伯父さんは天寿をまっとうしたんだわ。

「大丈夫」はあながち間違いではないのだ、と心を立て直し、伯父さんは愛されていたんだなあとポジティブな面に目を向けます。

それでもどうしても、やはり悲しみに包まれてしまうのです。

山の上の火葬場から、メモリアルホールへ戻ってくるマイクロバスの中。

私はしゃべる気になれず、ボーっと外を見ていました。

前日のお通夜とは、うって変わって快晴のお昼過ぎ。

太陽が、空も雲も何もかも気持ちよく包み込んで照らしてくれていました。

ふと、その中のひとつの雲がすごく輝いていることに気がつきました。

彩雲です。

今までに見た、どの彩雲よりも大きくてきらびやかで神々しい彩雲でした。

「ああ、伯父さんはあの雲に乗って帰るんだわ」となんとなく思いました。

すると不思議と気持ちが明るくなって、清々しいというか晴れがましいような気持ちになったのです。

スーッと何かが昇華された気持ちで、ふたたびメモリアルホールに戻りました。

御導師さまの心地よいお経を聞いていると、伯父さんも喜んでいるんじゃないかなと想像します。

すべての式が終わり、最後に御導師さまが「一言のべさせていただきます」とお話が始まりました。

優しい御導師さまの気持ちが、とても伝わってくる良いお話。

突き詰めるとわたしたちは同じところからやってきて、伯父さんはまたその場所に戻ったんですよ。

いなくなったさみしさをぬぐいさることはできませんが、いたずらに悲しむことはしなくてもいいんですよ。

と優しく語りかけてくれます。

葉っぱのフレディのお話にも触れられ、とても分かりやすかったです。

実はそのお話を聴いている間ずっと、御導師さまの右側に浮かぶ白い煙の存在が気になっていました。

右側の少し後ろに、横に長く白いものがあるのです。

線香の煙にしては、まったく微動だにせず形が変わりません。

実際の線香の煙は、上に立ち昇っていくし……

後ろのカーテンの光の加減なのかなとも思いますが、そこだけ大きく白いのです。

そこだけ時間が止まっているような、まったく動かない白い煙がありました。

そして御導師さまが立ち去られた後には、白い煙が跡形もありませんでした。

すごく不思議でした。

伯父さんが一緒に聴いていたのかな。

それとも伯父さんが伝えたいことを、御導師さまが代弁してくれたのかな。

と色々思いを巡らしました。

帰ってネットを調べましたが、これというものを見つけられず。

とはいえ穏やかな気持ちになったので、なにかしら良いエネルギーだったんだろうと信じています。

そして、ついさっき。

お通夜の朝にツイートした写真に、コメントをくださっているのを読みました。

朝焼けの写真です。

そこに初めてコンタクトしてくださった方が

「色即是空、空即是色というお言葉があります」

と書いてくれていました。

なぜか私には、それが今回の答えなんだと思えました。

「死」に対してあったそれまでの恐怖や悲しさが、今回のできごとで少しだけ癒えた気がしているのです。

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