
会式は毎年4月27日に行われ、私が小学生の頃は授業が午後から休みになるので大好きでした!
道成寺の会式(えしき)とは、道成寺に伝わる安珍と清姫の悲しい恋の伝説を再現したお祭りです。
道成寺に伝わる「安珍と清姫」の物語のあらすじ

道成寺の仁王門
延長6年(929)、平安時代のおはなしです。
安珍(あんちん)という修行僧が、熊野詣のために熊野の地を目指していました。
旅の途中の宿で娘の清姫(きよひめ)に一目惚れされますが、安珍は修行の身。
彼女の熱烈なアピールを断わりきれずに「熊野詣の帰りにまた必ず立ち寄りますから」と言って旅立ちます。
その言葉を信じた清姫は、恋焦がれつつ安珍の帰りをひたすら待っておりました。
けれど約束の日になっても安珍は戻ってきません。
他の旅人に安珍は既に帰路についてることを聞いた清姫は、必死になって安珍を追いかけます。
しかし、ようよう安珍に追いついたところで「人違いだ」と言われ、安珍に逃げられてしまいました。
清姫は約束を破られ、嘘をついてまで逃げられたことに激怒します。
逃げる安珍。
追う清姫。
大きな日高川(ひだかがわ)にさしかかり、安珍は舟で渡してもらいました。
安珍に事情を聞いている船頭は、清姫を舟に乗せようとしません。
逆上した清姫はついに恐ろしい大蛇の姿に変貌して、自力で川を渡りました。
一足先に川を渡りきった安珍は必死の形相で道成寺へと逃げ込み、僧たちに事情を話します。
「ではお寺の鐘の中に隠れなさい!」とかくまってくれることになりました。
しかし道成寺までやってきた清姫は、安珍が鐘の中に隠れていることを見破ります。
「安珍が出てこないなら!」と大蛇となった清姫が鐘にぐるぐると巻き付き、口から吐く炎で鐘ごと焼きつくしてしまいました。
会式のスタートは日高川から始まる!

大蛇になった清姫と逃げる安珍
会式当日は道成寺に縁日のような屋台が立ち並んで楽しいですが、実は大蛇に変貌した舞台の「日高川」から始まるのも見ものです!

暗雲も立ち込めて鬼気迫る雰囲気にぴったり!
長さ20メートル以上もある大蛇が安珍を追いかけるさまを、日高川の河川敷から境内まで練り歩いて再現しています。

噴煙をあげる大蛇
62段の階段を赤い噴煙を吹き出しながら、一気にかけあがるのも迫力満点!
鐘に入った安珍をそのまま焼き尽くしてしまうところまで、目が離せません。

鐘に巻き付く大蛇
和歌山県の日高地方に住む人なら誰もが知っているこの伝説を、子どもの頃はなんとも思わずにいましたが、今となっては「どうして安珍は清姫ときちんと話し合わなかったんだろうか」と思ってしまいます(·∀·)
ちなみにこの道成寺の住所は「鐘巻(かねまき)」です!
なかなかシャレがきいてるいることにも、大きくなってから気づきました。
私の大好きな道成寺での会式、今回は沖縄に滞在中なので観られませんが、3年ぶりの開催決定で嬉しい限りです🥰
道成寺を大好きな理由は次回につづきます♪
■道成寺
会式スケジュール
開催日:2022年4月27日(水)
・15:00頃 日高川の河川敷をスタートし、道成寺までの約1.5kmを練り歩きます
・16:00頃 境内に到着、ジャンジャカ踊りや太鼓の演舞もあり
※状況によって変更の可能性あり
住所:和歌山県日高郡日高川町鐘巻1738
公式サイト:http://www.dojoji.com/
全編和歌山ロケの映画「ソワレ」にも道成寺が出てきますよ😊
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